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2006年7月30日 (日)

057: 月曜日のユカ

平気で男と寝て、教会にもかよう。
キス・ノー、ボディ・オーケー。

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監督 : 中平康
原作 : 安川実
脚本 : 斎藤耕一 , 倉本聰

出演 : 加賀まり子 , 中尾彬 , 北林谷栄 , 山本陽子

収録時間 : 94分
製作: 1964 / 日本
レンタル開始日 : 2003-12-19
発売元 : 日活

横浜の外人客が多い上流ナイトクラブ“サンフランシスコ"では、今日もユカと呼ばれる十八歳の女の子が人気を集めていた。さまざまな伝説を身のまわりに撒きちらす女、平気で男と寝て、教会にもかよう。そんな彼女と男達の滑稽でもあり、悲しくもある物語。

■■■さくら 75点  レンタルDVD

和製ブリジット・バルドーといわれた加賀まり子の、若かりし頃の作品なんだけど、とってもキュート!!でカワイイ(加賀は1943年生まれ、撮影当時21歳)。加賀まり子は、お洒落な有名人が集う場所として有名だった1960年代開店のレストラン「キャンティ」の常連で、そこで人気を集めていたらしいから、ナイトクラブでのシーンなんか結構実生活にも近かったのかなぁ~、なんて思ったりもした。

加賀まり子演じるユカは、“頭の良い知的な女性”ではないけど、男を虜にする小悪魔的な魅力を振りまいている。こういう魅力って、見た目も含めて天性のものが必要だから、作り物の下手な演技だと、どうしても嘘っぽくなっちゃう。でもその点加賀まり子は、とっても魅力的で画面に説得力があった。 そもそも、その魅力が嘘っぽいと、この映画成り立たないからね。(笑) 

相手役の若尾彬も、今とは別人(本当にあれがどうして今みたいな風貌になるのか??)、純真で個性的な男の役を魅力的に演じている。

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戦後間もない時代背景が基にあるこの映画。今の時代感覚にユカを当てはめてしまうと、陳腐になってその時代の“悲しさ”みたいなモノが分らなくなってしまう。今の時代感覚でしか見れない人には向かない映画かもしれない。

娼婦・ユカの価値観、男達の価値観、家族に象徴される価値観、・・・同じ事柄が、目線を変えるとまったく違って見えてくる。ユカの価値観は、生きてきた環境―父親がいない、生活手段を他に知らないし他は出来ない、そして母親も若い頃は娼婦、背景には戦後の横浜ってのがある―そんなことから形作られている。何が幸せで何が不幸かなんて分らない。結構内容は重く感じるシーンも多いけど、ユカのキャラがそれらを淡々と見させてくれる。

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“ユカ”の価値観は、あたしとは全然違っているのにもかかわらず、共感できる感情の揺らぎも見せる。でもやっぱり何かが、スッポリと抜け落ちるように欠けていて、良いのか悪いのかは別にして、それがユカの魅力を小悪魔的に見せている。ユカは無邪気で天真爛漫で、性質の悪い子供のようだ。そして、そんなユカに翻弄される男達は滑稽だ。

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娼婦役をとってもキュートに演じているといってすぐ思い浮かぶのが、有名な「ティファニーで朝食を」のオードリー・ヘップバーン。最近、「ティファニーで朝食を」の中で着ていたドレスが、チャリティ・オークションにだされたといってニュースにもなっていたっけ。

この「月曜日のユカ」の加賀まり子も、お洒落でとっても魅力的だ。観てよかった♪♪

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