130: ハッピーフィート
英題: HAPPY FEET
監督・脚本・製作:ジョージ・ミラー
脚本:ジョン・コリー
監督・脚本:ジュディー・モリス / ウォーレン・コールマン
製作:ダグ・ミッチェル / ビル・ミラー
音楽:ジョン・パウエル
美術:マーク・セクストン
声の出演:イライジャ・ウッド ブリタニー・マーフィー ヒュー・ジャックマン ニコール・キッドマン ヒューゴ・ウィービング ロビン・ウィリアムズ ミリアム・マーゴリーズ アンソニー・ラパーリア
製作年: 2006年
製作国: アメリカ
日本公開: 2007年3月17日
上映時間: 1時間48分
皇帝ペンギンのメンフィス(ヒュー・ジャックマン)とノーマ・ジーン(ニコール・キッドマン)夫妻に、息子のマンブル(イライジャ・ウッド)が誕 生。生まれて間もなくしてパタパタと足を動かす妙な癖を披露したマンブルは、その後立派な小学生に成長する。しかし、ペンギンにとって大事な歌の授業中 に、音痴であることが発覚してしまう。公式HP
■■■さくら75点 劇場鑑賞
アニメだし、ストーリーも観ればそのままだし、上映時間も105分とお子様仕様だし、でもテーマは深いし(必要以上に・笑)、名曲をアレンジして声優陣が歌い上げる音楽もいいし、飽きさせることなく最後まで映画の世界に惹き込んでくれた。
ペンギン好きのあたしは、“ペンギンが踊る”というその魅力に抗い難くて、その姿を観るためだけに映画館に行ってきました。あたしが思っているより人気が
ないのか、シネコンの中でも小さめのスクリーンでした。夜6時半からの上映で字幕ということもあって、お子ちゃまはいなくて、女同士できていたり、カップ
ルできていたり、中学生くらいの子達・・・といった感じで、座席も2割弱しか埋まっていなかったかな。たまたまかな?週末だったり、吹き替え版は人気なの
かな? でもおかげであたしは恥ずかし気もなく、音楽に合わせてペンギンと一緒に足や肩でリズムをとったりして、ノリノリで楽しく観ることができて大満足!
■■■『ハッピーフィート』YouTube動画(すべて英語ver)
◆Hit me up music video Penguin Dance 踊るマンブルが超キュート!!最初のが小さい時の、次のが大きくなってからの動画。ペンギンミュージカル最高♪
◆Happy Feet Boogie Wonderland full clip 要注意!ネタバレあり。
■■■以下、ネタばれも少しあるから、まだ観ていない人は読まないでください・ね。アニメだけど絵はリアルだし、実際の生態に基づいた基本設定になっていて、そういった意味でも面白かったので、その辺を交えて少しあれこれ書いてます。長文だけど気になるトコロだけでも読んでみてね。^^
◆皇帝ペンギンが鳴き声で求愛を示しペアになるのは本当で、集団行動をする彼等はパートナーと子供を鳴き声で判別する。物語はそういった実際の生体に基いたアレンジになっていた。姿はリアルではあるけどウェストが細くなってたりして、人間っぽく微妙にアレンジしてあったけどね。
母親が卵を産んで父親に受け渡すのに失敗して卵を放り出してしまったり、父親が抱卵している間にも卵を放り出してしまったりして、氷上で1/4もの 卵を死なせるほどブリザードが吹き荒れる冬の南極は厳しい。ヒナが孵ってもまだ寒さに耐えられないから親の足の上で寒さから守ってもらうんだけど、親とは ぐれて寒さと空腹で死んじゃったりもする。天敵のオオトウゾクカモメに 食べられちゃったりもするし、海に餌をとりに行った母親がアザラシやシャチに食べらて帰ってこれなくても、餌を貰えなくなっちゃって死んじゃう。ただでさ え2羽の両親で1個の卵しか面倒見れないのに、生存して大人になるのはとっても難しい。そう主人公マンブルはそんな死の危険をくぐりぬけて無事育っていっ たのよね、おおげさじゃなくて(笑)。
ちなみに父親は、海から内陸に移動、繁殖、母親が卵を産むと足伝えで受け取り抱卵、孵ったヒナを海からエサを胃に貯蔵して帰ってきた母親にバトンタッチ、それからヒナと自分のために海にエサを捕りにいく、それまでの約120日絶食状態になる。母親にバトンタッチしてから向かう遠い海までの道のりで、息絶えてしまう父親もいるくらいしんどい。
◆ヒナが大きくなり沢山食べるようになると両
親がそろって海に行くようになり、ヒナばかりが集まって“クレイシ”という集団をつくって、子育てをしていない若いペンギンに守って貰いながら徐々に海岸
に移動していく。映画のなかではこの“クレイシ”を学校に見立てていた。この学校で“魂の歌”を習うんだけど、バラエティがありすぎて笑える。オイオイい
きなりそれかよ!って感じ(笑)。
ヒナも大きくなって両親のような短い羽毛に変
わって、尾羽近くの油線から油をだして体を保膜して海水の冷たさに耐えられるようになると、海に潜って自力でエサを捕れるようになる。本当なら、マンブル
のように“ふわふわ毛”のままで海に潜ったら死んじゃうと思うけどアニメだからね。マンブルまでリアルにしたら他と区別つかないもんね。
あと小魚を食べるシーンがでてくるけど、実際のペンギンも魚の鱗が引っかからないように頭から食べる。
◆映画には盲目的に祖先の教えを信じている長老がで
てくる。“ペンギン”が今のペンギンになったのは7000万年も前のことで、南極という孤立した極地でそんなに長い時間を過ごしていれば、そりゃ独特の習
性も生まれるよね。1億年程前、ペンギンの祖先は空を飛びながら、海から海を渡り暮らしていたんだけど、3000万年が過ぎた頃、飛ぶ力が失われ、代わり
に海の中を泳ぐ能力がつき、今のペンギンの姿になったっていわれている。ペンギンが空を飛べた証拠として、そのフリッパー(翼)の中には、空を飛ぶ鳥が
持っている掌骨(しょうこつ)が見つかっているし、高度に発達した小脳なども飛翔する鳥が持っているものだ。
◆南極で繁殖するのは、
映画に出てきた皇帝ペンギンとアデリーペンギンだけなんだけど、冬に繁殖するのは皇帝ペンギンだけで、アデリーペンギンは夏に繁殖する。夏だから雪と氷の
世界じゃなくて“地面”がある場所もあって、そこで愉快なアミーゴたちアデリーペンギンは、小石を積み重ねて巣を作って繁殖する。巣をつくる小石はとって
も大切だから、その年にペアになりそこねたアデリーペンギンは翌年のために確保するほどらしい。
◆ちなみにペンギンは水族館を除いて南半球にしか存在しない。進化の過程で赤道を越せなかったといわれている。北極には白熊はいてもペンギンはいないのだ。オーロラはどちらの極地でも見れるけどね。
◆南極が極寒の地ってのは誰
もが知っていると思う。今まで世界の最低気温が記録されたのは南極大陸のボストーク基地で-89.2℃らしいけど、想像もつかない。南極が寒いのは、太陽
高度が低いため日射量が少ないこと、また雪や氷は光の反射率が高いため、受け取れるエネルギーが極端に少ないことなどがあげられる。あとビックリなのが、
南極大陸以外の標高平均が約730mなのに、南極大陸の平均標高は2300mもあるってことだ。これは大陸が厚い氷に覆われているからでもあるけど、それ
にしても高い大陸だ。北極も極地なんだけど、北極は中心部が海洋であるため、南極と比べて平均で約20℃もの気温の差をつくりだしている。南極は世界一寒
いのだ。そんな環境で繁殖する皇帝ペンギンってスゴイ!!!
◆南極はどこの国にも属していない唯一の大陸で、北極と違って先住民族は居なくて、 20世紀に入るまで人類未踏の大陸だった。1911年にノルウェーのアムンセン隊が南極点に到達し、現在では30カ国以上が観測基地を設けている。日本の 越冬基地(昭和基地)もあるしね。今では観光目的でも行ける場所になっている。
昭和基地での活動には、気象や生体の観測が含まれている。地球温暖化の被害は遠く南極にも影響していて、大きなオゾンホールも発見されているし、気温上昇で棚氷が溶け、流氷原も減少してナンキョクオキアミが減り、小魚も減り、ペンギンも困っていたりする。他にも海水汚染で魚が体内に化学物質を蓄積し、それを食べるペンギンの体内からも有毒な化学物質PCB(ポリ塩化ビフェニル)が検出されたりしている。映画にあったように、魚の乱獲も影響しているんだろうしね。人間の活動がペンギンに被害を及ぼしているのだ。
◆映画の中でマンブルが水族館で生活するシーンがあるけど、あたしがよく行く水族館のペンギン槽の様子↑↑と
だぶっちゃった。あたしが会いにいくペンギンたちは、きっとあの生活から抜けて厳しい南極の地に行ったら生きていけないだろうなぁ・・・なんて思ったりも
して。このシーンでそれまでマンブルたちペンギン目線で観ていたのに、急に“エイリアン”目線、つまり人間目線で映画を観るようになった。そして差し込ま
れる宇宙目線での地球の映像で、そうだよな同じひとつの星に生きてるんだよね、気を使わないとねぇ・・・なんて思ったりもした。でも、この変からのストーリー展開にはイマイチだって感想も多くて、それもわからないでもないけどね。
映画を観終えたら、水族館のペンギンに会いに行きたくなりました。
あたしは地元の水族館(名古屋港水族館)の年間パスポートを持っているくらい“水族館が好き”で、以前にも書いたけど、好きになった理由に映画の存在がある。『アトランティス』『ペンギン物語』『もうひとつのペンギン物語』『皇帝ペンギン』なんかは大好きだ。名古屋港には南極観測船「ふじ」も展示してあるし、水族館には“南極の海”と銘打って皇帝ペンギン、アデリーペンギン→、ヒゲペンギン、ジェンツーペンギンが居るし、大型水槽にはシャチのクーちゃんも居て、とってもかわいい。何回会いに行っても、飽きることがない。近いうちに行ってこよっと!!
■■■2007.03.24追記
行ってきました、名古屋港水族館! 雨で混んでいないかなぁ~なんて考えは甘かったです。春休みのお子ちゃま連れファミリーが沢山きてました。ペン ギン槽の入り口には『ハッピーフィート』のマンブルの人形が飾ってあって、お子ちゃまが記念撮影してもらってました。映画を観てここに来た人も少なくない んだなぁ~って思った・よ。
下は南極船「ふじ」。昔は映画の砕氷船のように、氷の海で活躍してたんですよね。
■■■2007.03.26追記
知ってなるほど!「ハッピー フィート」に登場する南極の動物たち
「MSNムービー特集」(↑リンク)に、皇帝ペンギンやアデリーペンギンのほかに、“イワトビペンギン”のことも書いてあった。他にも映画に登場した動物について簡単に説明してある。
イワトビペンギンが小石で巣を作ったり求愛を示すのはアデリーペンギンと同じだけど、もちろん南極には生息していない。
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コメント
TBありがとうございました。
子供と一緒だったもんで、吹き替えだったのですが、結構満足でした。
セリフが多かったので、画面に集中できました。
ドキュメンタリー映画の「皇帝ペンギン」はごらんになりましたか?あれ見てて、皇帝ペンギンの生き方というか、あの崇高さを見ちゃうと、ますますの感慨でした。
さくらさん、名古屋なんですね。うちの長女が今春大学生になったのですが、はるばる愛知県の大学で、今まで一度も行ったことのない名古屋に、二度も行きました。味噌カツと手羽先、食べてきました。美味かった。
投稿: sakurai | 2007年4月16日 (月) 09時02分
★コメありがとう! です。
「皇帝ペンギン」、あたしも見ました!!
本能の為せる業と思っていても、擬人化して見ちゃうんですよね、感動しちゃいました・ヨ。
味噌カツと手羽先を食べたんですね。あとは、天むす、味噌煮込うどん、ひつまぶし・・・でしょうか。味噌煮込うどんは好き嫌いが分かれますが、ひつまぶしは県外の方にも概ね好評です。。。 ぜひ、一度! ^^
投稿: さくらスイッチ | 2007年4月17日 (火) 05時17分