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2007年6月 5日 (火)

166: あの子を探して

うるうる。。ぽろぽろ。。じぃ~~ん。。でした                   

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源題 : 一個都不能少 / NOT ONE LESS

監督 : チャン・イーモウ
脚本 : シー・シアンション

出演 : ウェイ・ミンジ , チャン・ホエクー , チャン校長 , カオ先生

収録時間 : 106分
制作 : 1999  アメリカ  中国
レンタル開始日 : 2001-08-10

受賞履歴 : 1999年 第56回 ヴェネチア国際映画祭金獅子賞

中国の小さな村の小学校に代用教員がやって来た。13歳の女の子ウェイ(ウェイ・ミンジ)先生はやんちゃな子供達に一生懸命、勉強を教えようとするが、生徒達はなかなか言う事を聞いてくれない。ある日・・・・・。

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あたしは恥ずかしながら最初、「この映画っていつの時代の話なのかなぁ・・・」なんてぼんやりと思いながらみてた。で、途中で、「あれ、これって現 代!?」なんて思った。制作は1999年で本当に今現在ではないけど、たった8年前だから、劇的に変わっていることはないだろう・・・って、見終えた今、確認して思った。

最初はウェイ・ミンジの強情な様子に鼻白んだ。でも、何故ウェイ・ミンジはそこまで一生懸命「あの子」を探せるのか、そんなことを思っているうち に、いつのまにかウェイ・ミンジの側にたって映画を観るようになっていた。もう、泣きました。ウェイ・ミンジに共感して泣けるし、最後に子供達が黒板に文 字を書くシーンなんかにも。。。うるうる ぼろぼろ じぃ~~ん でした。

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‘強い意志’

ウェイ・ミンジの強い意志が、その想いを成し遂げていく様子には、なんか感じさせられるモノがあった。ああ、もうダメなんじゃ・・・って、つい思わせられる状況を乗り越えていけたのは、その強い意志があればこそよねって思った。アドバイスを受けてそれを実行するからこそ、それが仮にダメでも次の道が開けてるんだなぁ・とか、無知・無力でも、想いが強ければ成し遂げられるんだなぁ・とか、ね。

これって、なかなか出来るもんじゃない。

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以下、前半はあたしが想ったこと、半ばは監督が来日した時のインタビュー記事、後半は中国についての記事から抜粋。長文、悪しからズ。

‘貧しい地域’

貧しいから教育が受けられない、そういった日本で放送されるドキュメントはあるけど、その視線は貧しくない国からのものだ。インタビュアー もカメラマンもスタッフも、制作する側は貧しくない国の人だから当然だ。だから、「日本ではこんなに‘恵まれている’のに、彼らは・・・」といった風な視線になる。もちろん、それが悪いことだとは思っていない。まず知ることは大切なことだと思っているし、それが色んな活動につながっていくのだから。

あたしの先輩に、アフリカの小学校で3年間先生をしていた人、東南アジアの小学校建設に1ヶ月間のボランティアに行った人がいる。どちらの先輩からも、学びたくても学べない現状があるという話を聞いた。でも二人の話に共通していたのが、「現地の子供たちが、日本の子供たち よりもイイ笑顔をしていた」ということだった。

この映画は、TVで見るドキュメントや直接聞く話とはちょっと違っていて、外側の視線で見るんじゃなくて、内側の視線で見ることができる。そんな風に映画の中に惹き込んでいく強い力を持っている。

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‘中国’

来年(2008年)の北京オリンピック、特にWTO加盟(2001年)後の大きな伸びを示す経済、北朝鮮への経済制裁の時など国際舞台での外交手腕、靖国参拝に絡む公式・非公式コメント、と何かにつけ日本のニュースに登場する中国。

中国は人口13億人と世界1位で日本人口の10倍で、大半は貧しいんだけど数パーセントは富裕層だという。人口が多い分、市場も大きい。中国の経済政策についての是非を書いた記事、中国市場は魅力もある反面とても難しいという記事、それらを目にするのも少なくない。

ちょっと前には、中国国営のアミューズメントパークが、ディズニーランドに著作権侵害で訴えられていたし、これに例をみなくても、中国でニセモノが流通 しているのは多くの人が知っている。その「知的財産」に対しての意識の低さ・・・というより国の政策の甘さは、日本人からみるとビックリだ。近年の日本では「中国での特許申請」が高い率で伸びているという記事を読んだりするけど、その特許にどこまの効力があるのかなぁ?って、疑問に思ってしまう。

知人の父親は衣料の会社に勤めていて退職したんだけど、中国ビジネスに精通した人というのは貴重&重宝されるらしく、個人でコンサルティングをしている。今では月の半分を中国へ出張していると言っていた。「何やってるかはよく知らないんだけどねぇ。時々、日本に居ると思って話していると、中国だったりするのよ。直接会うより電話で話すのがほとんどだから、何処にいても一緒なんだけどね。」なんて言ってた。

香港(1997年イギリスから中国へ返還)に、昨年の冬に行ってきた友人は、そのグルメ旅行を楽し気に話してくれたし、自身のために買って帰ったの が‘バカラ’だった。「場所によっては、英語も通じないんだけど、身振りで何とかなるもんねぇ。街の西洋建築が、なんだか不思議な感じがしたよ。」なんて言ってた。

そういったあたしが普段接する情報からは漠然としてしか分らない、この映画のような貧しさを抱える地域があるのも、中国の実態のひとつなんだなぁ。。。 うん。

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【チャン・イーモウ監督の言葉】

Not_one_less_008_1私はこの映画を撮るに当たってそんなにいろいろ複雑なことを考えて撮ったわけではありません。

84 年に「黄色い大地」を撮ったときに、非常に貧しい地域の小学校を見ることがありまして、その時その子どもたちの姿に感動しまして、その後、全国の農村地域 に行きましたところ、悪条件の中で勉強している子どもたちの姿が、普通に見られました。私はそれを見るたびに心が動かされました。もちろん大都会の子ども たちが勉強している姿を見ても、そんな感動はありません。農村の子どもたちは学校がものすごく遠いため、太陽が昇る前の真っ暗なうちから家を出て学校にい くのです。そんな姿をよく見かけました。

今の中国の都会では商業主義がはびこっておりまして、人々が忘れがちになっているのは「素朴な人間の愛」ではないかと思います。また、中国には三億 の文盲が存在します。これは中国が抱える非常に重要な問題です。中国国民の文化程度・教養を高めることはなにも都会の近代化で達成されるものではなく、国 民全体の文化程度を高めることではないかと思います。以上二つの目的でこの作品を撮りました。

 

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おまけ・・・『昨今の‘中国’』  映画には直接関連してません。 ^^;

 

【中国の大国化、世界の多極化 2007年6月5日 田中宇】より抜粋

2007年5月18日からドイツで開かれたG7の財務相・中央銀行総裁会議に、アメリカのポールソン財務長官が欠席した。

今回、私が注目したのは、ポールソン欠席の「裏の理由」ではなく「表向きの理由」である。米財務省が発表した欠席の理由は「G7会議の直後の日程 で、中国の代表団が訪米し、2度目の米中戦略会議が開かれるが、ポールソンはこの準備に忙しいのでG7に出る暇がない」というものだった。米財務省は、G7より中国との2国間会議の方が重要だ、と宣言したのである

従来の常識から考えると、先進国の集まりであるG7の会議より、まだG7にも入れない中国との会議の方が重要だという宣言は、ほとんど本気のものと は受け取れない。米財務省は、ドイツなど他のG7諸国を煙に巻くために、半ば冗談としてこんな宣言をしたのではないかとも疑える。

しかし、5月30日付けでFT紙(フィナンシャルタイムス)の主席の解説記者であるマーティン・ウォルフ(Martin Wolf)が「国際経済の関する世界で最も重要な首脳会議は何か。答えはG7ではない。米中2国間で(半年ごとに)開かれている戦略会議である」という書き出しの記事(The right way torespond to China's exploding surpluses)を出しているのを見て、G7より米中交渉の方が重要だという見方は、冗談ではないのだと感じられるようになった。

ウォルフの記事によると、今の世界経済にとって最も重要な課題は、巨額の外貨を貯め込む中国に対し、いかに金を使わせるかということであり、そのた め中国が入っていないG7より、米中交渉の方が重要なのだという。ウォルフは、G7(日本・アメリカ・イギリス・イタリア・カナダ・ドイツ・フランス)を やめて、代わりにアメリカ、欧州(ユーロ圏)、日本、中国という世界4極会議を持った方が良いという、大胆な主張までしている。(いずれインドも入れて5 極にした方が良いが、まだ時期尚早だという)

▼中国の空母建造に協力を申し出たアメリカ

世界経済が、消費大国としての中国を必要としているということは、もはやアメリカが中国を、軍事攻撃や謀略的な争乱醸成によって政権転覆して潰すことはあり得ないだろう、ということでもある。中国を政権転覆して潰したら、イラクのような大混乱になり、消費を拡大するどころではなくなる。先進国は年3%しか経済成長していないが、中国は10%の成長を続けている。この成長は、世界経済にとって必要不可欠になっている。

日本人の中には「アメリカは、日本をけしかけて中国と戦争させたがっている」と考えている人が意外と多いが、多分それは対米従属観に影響された被害 妄想である。米政府は、ニューヨークの資本家(機関投資家)が了承しなければ戦争しない。米中2国間交渉を仕切っているポールソン財務長官は、ニューヨー クの資本家の代表格である投資銀行ゴールドマンサックスの会長から転任してきた人である。彼は就任以来、中国に消費させるための画策をやり続けている。

▼アフリカは中国の傘下に

中国は、石油や鉱物資源を買い漁るとともに、中国製の安い日用品などを売ることを目的に、何年か前からアフリカに食い込み、積極的な開発融資や、道路や鉄道などの建設事業を援助している(中国が輸入する石油の3割がアフリカ産)。中国からの援助には「人権」や「民主」といった条件がついていないので、アフリカ諸国は世銀や欧米からの援助を断り、中国からの援助に乗り換える傾向を強めている。アフリカ諸国は5月中旬、アフリカ開発銀行の年次総会を上海で開き、中国政府は今後3年間で200億ドルのインフラ投資をアフリカ諸国に対して行うことを約束した。

中国は、アフリカだけでなく、中南米や中央アジアなどの諸国に対しても開発援助を拡大している。中南米では反米感情が強く、中南米側は、中国との連携強化はアメリカの影響力を排除するために好都合だと考えている。従来、中南米には中国ではなく台湾(中華民国)と外交関係を結んでいた国が多かったが、中国の影響力拡大によって、台湾から中国に乗り換える動きが出ており、台湾は絶望的な後退を余儀なくされている。

発展途上国への援助の役割を中国に奪われている世界銀行では、ウォルフォウィッツ総裁がスキャンダルで辞め、代わりに元国務副長官のゼーリックが総 裁になることになったが、ゼーリックは昨年までの国務省時代に、中国を「責任ある大国」にすることを第一の任務としており、中国の覇権拡大を積極的に容認 している人物である。今後の世銀は、開発援助を使った中国の覇権拡大に対抗する姿勢を弱め、中国の台頭を容認する方針を採りそうである。

◆上記は、[中国の大国化 2007年6月5日]からの抜粋です。中国以外にも田中宇の国際ニュース解説には、 へぇ~ って思うことが書いてあります。情報源のひとつとして、興味深いサイトだと思います。^^♪

 

【中国の有毒品に警戒強める米国 古森義久 2007.06.05】より抜粋

米国では中国からの産品の毒性を心配する動きが急速に広まってきた。Made in China の輸入品に対するまさにパニックと呼ぶべきだろう。いやいや、パニックと評すると、どこかに過剰な反応のニュアンスがあるが、今回の恐怖の反応は十分に事実に基づいた動きといえそうである。

米国でのこうした中国製、中国産の物品に対する反発や恐怖はこのままでは中国の対外貿易を根底から抑えつけてしまうことにもなりかねない。中国産の 物品でも特に人間の体内に入る食品、医薬品、日常消費品などに現実に毒性物質が発見されているのだ。中国からの輸入食品などに依存する日本にとっても深刻 な事態である。

 ほんの一例を挙げよう。

6月1日、米国政府の食品医薬品局(FDA)は米国内3カ所で有毒化学物質ジエチレングリコールを含んだ中国製の歯みがきが発見された、と発表した。この有毒物質は甘いシロップ状で、子どもや、腎臓・肝臓に疾患のある成人に有害となりうるという。

そんな恐怖の歯みがきが発見されたのは、ロサンゼルス、プエルトリコ、マイアミの3市で、港の積荷だけでなく、小売店の店頭にも置かれていたとい う。ジエチレングリコールを含んだ歯みがきは中国製とはいえ、「ShiR Fresh Mint Fluoride Paste」などという米国的な商品名がつけられていた。もちろん一挙に押収された。

有毒物質の入った中国製の歯みがきが国際的に出回っているという情報は、米国ではこれより1週間ほど前の5月下旬に流れ、その危険な商品が中米のパ ナマやドミニカ共和国、そしてオーストラリアなどで発見されたことが米国マスコミでも報道されたばかりだった。それがあっという間に、こんどは米国内で見 つかった、というのである。この事態の展開は米国側の、中国産品への警戒をどっと高めることになった。

実は中国製のジエチレングリコールはつい最近、別なケースで、さらにずっと強烈に米国人の心胆を寒からしめていた。米国の至近距離に位置し、経済 的、政治的にもきずなの深い中米のパナマで子どもたち100人もが中国製の風邪薬に入っていたジエチレングリコールのために死んだのである。

-中略-

それどころか中国からの輸出が増大するにつれ、これまでは中国の内部に封じ込められてきた商業道徳や衛生感覚、さらには知的所有権保護の意識などに関する特異性が、外部に向かって解き放たれる結果となってきた。その中国の特異性は、ついに米国内部でも目に見える波紋を広げ始めたわけだ。グローバリゼーションが中国の特異性を広げ、各国で人体への危険を高めてきた、といえるだろう。

隣国の日本にとっても非常に重大な事態であり、今後、中国を含めての「東アジア共同体」などという構想を考えるうえでも重要な指針となろう。

-中略-

米国側ではさらに中国の産品が第三国にまず運ばれ、その国の産品として米国に輸出されてくるというメカニズムにも警鐘を鳴らしている。「中国産」ではないというと、米側の検査もいくらか緩やかになってしまうわけだ。その実例としてよく引用されるのは、数年前に中国が欧州へ大量のニンニクを輸出する際、カンボジア経由だとして「カンボジア産」としていたケースである。

米国の官民で、こうした中国産品への警戒や不信が高まっていることは、中国当局にも当然、伝わっている。中国側としても対策を打とうという姿勢は十分にみせている。だが中国での現状の改善がちょっとやそっとでは望めないこともまた明白である。だから当面は米国側の警鐘がさらに鳴らされ、国際的にも反響を呼んで、中国の貿易全体にまで影響を及ぼすという展望も考えられるわけである。

◆上記は[中国の有毒品に警戒強める米国 2007.06.05]からの抜粋です。日本でも‘中国の土鍋から・・’とか、ニュースになってたりしてますよね。このサイトも、情報源のひとつとして、興味深いサイトだと思います。^^♪

China

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コメント

うん
良かったね
あの一途さ 一生懸命さ
心を打つものがある

中国の人々の生活を
描いた映画をもっと見たら
日本人の中国観もバランスが
とれて行くかも

投稿: nono1 | 2009年10月23日 (金) 06時24分

そうだよね
音楽やテレビドラマや映画などの現代文化を知るのは
イメージを変える近道だと思う ^^

投稿: さくらスイッチ | 2009年10月23日 (金) 21時47分

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