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2007年12月22日 (土)

253: さらば、わが愛 覇王別姫(はおうべっき)

演ずることに全てを捧げた 二人の男の波乱に満ちた生涯を
京劇『覇王別姫』を軸に描いた 類稀なる傑作

Farewell_my_concubine01

原題 : 覇王別姫 /Farewell to My Concubine /Farewell My Concubine

監督 : Chen Kaige 陳凱歌 チェン・カイコー
製作 : Shu Ping 述平 シュー・ピン /徐杰 シュー・チェ /Chen Kaige 陳凱歌 チェン・カイコー /孫慧婢 スン・ホエイ
製作総指揮 : 湯君年 トン・チェン・ニェン /徐楓 シュー・フォン
原作 : 李碧華 リー・ピクワー
脚本 : 李碧華 リー・ピクワー /芦葦 ルー・ウェイ
撮影 : 顧長衛 クー・チャンウェイ
音楽 : Zhao Ji Ping 趙季平 チャオ・チーピン
美術 : 揚予和 ヤン・ユーフー /揚占家 ヤン・チャンミ
編集 : 裴小南 ペイ・シャオナン
衣装(デザイン) : 陳昌敏 チェン・チカーミン

キャスト : Leslie Cheung 張國榮 レスリー・チャン /Zhang Feng-Yi 張豊毅 チャン・フォンイー /Gong Li 鞏俐 コン・リー /黄斐 フェイ・カン /智一桐 チー・イートン

製作 : 1993年 香港
収録時間 : 172分

受賞履歴
1993年     第51回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞 香港
1993年     カンヌ国際映画祭パルム・ドール

演ずることに全てを捧げた二人の男の波乱に満ちた生涯を、京劇『覇王別姫』を軸に描いた類稀なる傑作。身を持て余した遊廓の母に捨てられ、京劇の養 成所に入れられた小豆。淫売の子といじめられる彼を弟のようにかばい、辛い修行の中で常に強い助けとなる石頭。やがて成長した二人は、それぞれ“程蝶 衣”、“段小樓”と名を変え、京劇界きってのスターとなっていた……。一つ一つの出来事が物語全体を通し巧みに絡み合い、それが映画の進行につれ絶大な説 得力を浮かび上がらせる。女形として選ばれたが、なかなか女に成り切れない小豆。しかしその辛苦を乗り越えたとき、彼の心は完全なる女として生まれ変わ り、それは“段小樓”への包み隠さぬ想いともなる。だが心がいくら女であろうとも、男である限り“程蝶衣”に成就の手立てはない。“段小樓”へのやりきれ ない愛情を胸に抱いたまま、女であるというだけで優位に立てる遊廓の菊仙と反目する“程蝶衣”。だが・・・ allcinema ONLINE

IMDb : User Rating : ★★★★★★★★
☆☆ 7.8/10 (5,542 votes)
Yahoo! Users : B+ /291 ratings
Yahoo!映画 : ★★★★
 4.44点 /27レビュー
映画生活 : ★★★★
 84点 /22レビュー

◆◆◆さくら78点 レンタルDVD

Farewell_my_concubine03 弟弟子チョン・ティエイーと兄弟子トアン・シャオロウに高級娼婦チュー・シエンを絡めた複雑な三角関係を、子供時代からの50年間近くという長い時間の変遷を通して描いているので、物凄く見応えがあった。

それに、1925年から60年代の文化大革命時代をはさんだ70年代までの中国を描いているという事と、京劇という特殊な世界を 扱っている事で、独特の雰囲気が漂う映画だった。あたしは京劇の事をまったくといっていいほど知らなかったので、演者が全て男性、不思議な声音、華やかな 衣装や白塗りの化粧、そんな知っている人にしてみたら当たり前の事にでも見入ってしまった。

見終えた後、なんかズッシリしたものを感じた。人によって感じ方は違うだろうけど、あたしとしてはあのラストシーンに「救われた」。

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京劇

歴史的人物などを題材として扱い、文化大革命では現代劇を扱って革命闘争などが描かれた。 
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太平天国の乱などで南方の政情が不安になると南方の劇団が北京に集まり、さらに西太后の手厚い庇護を受け、北京独自の演劇として一層の発展、熟成がなされた。この時代には同治帝光緒帝の二帝の治世の当たり「同光十三絶」と称される13人の名優、すなわち、郝蘭田、張勝奎、梅巧玲、劉趕三、余紫雲、程長庚、徐小香、時小福、楊鳴玉、盧勝奎、朱蓮芬、譚鑫培、楊月樓の13人が大いに京劇を盛り上げた。

清末になると「四大名旦」と呼ばれた梅蘭芳、程硯秋、尚小雲、荀慧生の四人の俳優が、上海での近代演劇を取り入れた演劇に触発されながら、京劇に一層の洗練がなされた。この四人は独自の流派を作るほど、京劇に革命をもたらした。また梅蘭芳は初めて京劇の海外公演を1919年に日本で行った。(梅蘭芳は1924年、1956年にも訪日して公演を行った。「覇王別姫」は梅蘭芳の代表作の一つ。)

近代において一番京劇に悪影響を与えたのが文化大革命による弾圧で、幹部俳優が排斥されたり、古典劇の上演が禁止されるなど停滞した。この弾圧は江青が現代劇の俳優出身で、京劇を目の敵にしていた事が原因と言われる。その後、中国の伝統文化として見直され「国劇」と呼ばれるように至った。

1990年には「京劇200年」を祝す演劇祭が北京で各地の劇団を招いて開催された。

京劇城 京劇とは

昔の京劇は男優のみで演じられ、「旦」も男優が演じたが、民国期から女優の舞台進出が始まり、新中国では一部の例外を除き旦は女優に一本化された。

京劇城 京劇の歴史と特徴

京劇のピークは三回ある。まず、

  • 道光・同治年間(日本の幕末・明治期にあたる)、程長庚(ていちょうこう)ら老生(おとこやく)の名優が輩出し活躍した時期。
  • 清末から民国にかけて、梅蘭芳(メイランファン)ら「四大名旦」に象徴されるように京劇に於ける旦(おんながた)の地位が急速に向上した時期。陳凱歌(ちんがいか)監督の映画「覇王別姫(はおうべっき)さらばわが愛」前半部が描いた時代である。
  • 中華人民共和国成立(1949)から文化大革命勃発(1966)までの、いわゆる「十七年」の時期。

 京劇は1960年代に入っても、依然として中国文化の主導的立場にある文化の一つであった。例えば、「文化大革命」の発端は『海瑞罷官』(かいずいひかん)という新編京劇に対する批判書であり、また「文化大革命」中上演を許された八つの芝居は、すべて京劇であった。

 京劇の衰落は「文化大革命」期、伝統演目(つまり京劇のほとんど)が全面上演禁止となり、多数の名優が迫害死したことを境に決定的になった。

 1980年代はじめ、中国の開放政策が進み、西洋の音楽・映画などが大量に入ってくると、京劇を含めた地方劇全体は完全に圧倒されてしまった。

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コメント

一番下の画像は、韓国の「王の男」の画像ですね。
さらば、わが愛/覇王別姫に類似していると指摘されたことがある映画ですが…、知らないと区別つかないですよね…。

投稿: | 2010年9月 9日 (木) 21時39分

ご指摘、ありがとうございます。 m(_ _)m

投稿: さくらスイッチ | 2010年9月10日 (金) 19時28分

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原題:Farewell to My Concubine (1993) 日本なら昭和の初期から40年代まで、中国・北京を舞台に京劇の古典『覇王別姫』を演じる2人の役者の愛と憎しみが時代の波と共に描かれる。 京劇で男役の段小樓(チャン・フォンイー)と女役の程蝶衣(レスリー・チャン)、男同士で... [続きを読む]

受信: 2007年12月23日 (日) 01時11分

» さらば、わが愛/覇王別姫 [☆彡映画鑑賞日記☆彡]
 コレまたKaz.姐さんのご紹介で観ました〜♪ジャケットの方、コン・リーさんかと思いきや、レスリー・チャンさんだったのですね!  コチラの「さらば、わが愛/覇王別姫」は、「ピアノ・レッスン」に並んで1993年のカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞している作品ですよ...... [続きを読む]

受信: 2007年12月23日 (日) 21時16分

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