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2007年12月 8日 (土)

247: 名もなきアフリカの地で

男・父親・夫・弁護士     女・母親・妻     少女・娘

ナチスドイツの迫害      ケニア(イギリス植民地)に入植

白人     ・・・・・ドイツ国籍のユダヤ人

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英題 : NOWHERE IN AFRICA

監督・脚本 : カロリーヌ・リンク
製作 : ペーター・ヘルマン
撮影監督 : ギャルノット・ロル
音楽 : ニキ・ライザー
衣裳 : バーバラ・グルップ
原作 : シュテファニー・ツヴァイク

キャスト : ユリアーネ・ケーラー メラーブ・ニニッゼ レア・クルカ カロリーネ・エケルツ マティアス・ハービッヒ シデーデ・オンユーロ

製作 : 2001年 ドイツ
日本公開 : 8月9日
上映時間 : 2時間21分

受賞履歴
2002年     第75回     アカデミー賞外国語映画賞

第二次大戦下、ナチスの迫害を逃れるため祖国ドイツを離れ、アフリカへ渡ったユダヤ人一家の幼いひとり娘、レギーナ。育ちの良い内気な少女が、聡明 な料理人オウアやケニアの子どもたちとの交流を通して新天地アフリカでたくましく成長していく姿は、見るものすべての心に静かな感動を呼び起こす。             

そ れと同時に、残される祖父母の安否を気遣いながらも、愛する祖国を離れなければならなかった両親の世代の苦悩が、幾度となく描かれてきた歴史にもうひとつ の視点を与え、物語に深い奥行きを生み出している。さらにその悲しみを静かに包み込むアフリカの自然と文化。その描写のリアリズムが映画に真摯な輝きを与 えている。 公式HP

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主人公の少女レギーナの可愛らしさは格別! 彼女が笑うだけで、ほのぼのとした空気が漂う。アフリカの大地に難なく溶け込んでいく柔軟さが、見ていて気持ちがいい。

彼女の両親ヴァルターとイエッテルの気持ちは、揺れに揺れる。ドイツで裕福で恵まれた生活をしていたが、ユダヤ人迫害を逃れてケニアへと入植し、そ れぞれが自身の居場所や生き方を求めて、悩んだり苦しんだりして擦れ違っていく。その様子からは、個人の性格云々という以前の、男と女の違いのようなモノ も感じられた。社会的な生き甲斐を求める男、安住できる生活の場を求める女、理性で土地に馴染もうとする男、感覚で土地に馴染んでいく女、・・・・・そん な様子から夫婦の絆も考えさせられた。

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微妙にネタバレ  [ レギーナとその両親ヴァルターとイエッテルは、ナチスドイツのユダヤ人迫害から逃げてケニアに入植したにも関わらず、イ ギリスが宣戦布告して第二次世界大戦になれば、ケニア(当時はイギリス植民地)においては、ドイツ人として敵性外国人になってしまうという皮肉。ドイツの 文化風習とケニアの文化風習の違いにより生じる偏見、イギリスの文化風習とユダヤの文化風習の違いにより生じる差別、つまり、戦争という惨劇を引き起こし た根っこの感覚を、レギーナとその両親を通して描いていた。ただ、そういった負の面のみを描いていなかったトコロに救いがあり、この映画のテーマにも繋 がっていたのだと思った。 ]

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シュテファニー・ツヴァイク (原作者)            

1932年、当時ドイツ領だった上部シュレジエ ン(英語名:シレジア)地方レオブシューツ(現在はポーランド領)生まれ。 ナチスのユダヤ人迫害から逃れるため、38年、両親とともにケニアへ移る。父親は弁護士・公証人だったが、ケニアでは農場管理の仕事に就き、なんとか娘の 学費をまかなうことができた。一家がケニア時代の大半を過ごしたのは、赤道直下にある海抜3000mのオル・ジョロ・オロク。ここはアフリカでも僻地中の 僻地だった。 44年に父親が英国軍に入隊したことから、47年にドイツへ帰国が実現。

母国へ戻った一家は、瓦礫の山と、人々の飢えと絶望感にショックを受ける。シュテ ファニーはドイツ語の読み書きができなかったこともあって、ドイツでの生活になかなかなじめなかった。高校卒業後、ドイツ・ユダヤ週刊新聞に記者として就職。59年、アーベントポスト紙の特集記事記者になり、63年にはフランクフルトの同紙夕刊版アーベン トポスト・ナハトアオスガーベの文化部チーフエディターとなる。88年以降はフリー・ジャーナリスト、小説家として活躍。93年、ドイツ連邦共和国功労勲 章を受勲。

小説作品は多数あり、本作の原作「Nirgendwo in Afrika(Nowhere in Africa)」と、「Irgendwo in Deutschland(Somewhere in Germany)」の二本の自伝的作品はともにベストセラーになっている。「Ein Mund voll Erde」は、ドイツ・ヤングリーダーズ賞の最終候補作となった他、国際アンデルセン賞オナーリスト(優良作品)に選ばれた。同作は95年、オランダ王立 地理協会のグローブ賞最優秀児童文学賞を受賞。00年には最新作「Karibu heist willkommen」を出版した。

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