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2008年1月25日 (金)

276: スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 (2007)

どこまでもピュア 時にコミカル でも残酷で猟奇的な物語

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英題 : Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street

監督 : ティム・バートン
製作 : リチャード・D・ザナック / ウォルター・パークス / ローリー・マクドナルド
原作・音楽 : スティーヴン・ソンドハイム
原作 : ヒュー・ウィーラー
製作・脚本 : ジョン・ローガン
撮影 : ダリウス・ウォルスキー

キャスト : ジョニー・デップ ヘレナ・ボナム=カーター アラン・リックマン ティモシー・スポール サシャ・バロン・コーエン

上映時間 : 117分
製作 : 2007年 アメリカ イギリス
日本公開 : 2008年1月19日

受賞履歴 :
第65回ゴールデングローブ作品賞(ミュージカル・コメディ部門) 主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門) 受賞

19世紀のイギリス。無実の罪で投獄され、その首謀者に妻も娘も奪われた男(ジョニー・デップ)が、名前も姿も変え、ロンドンのフリート街へ戻って くる。15年ぶりに理髪店を再開した彼は、理髪師スウィーニー・トッドとして腕を振るい始めるが、彼は目に狂気を宿らせながら、かつて自分を陥れた男への 復しゅうに燃えていた。シネマトゥデイ

【 IMDb ★★★★★★  User Rating: 8.3/10 (21,842votes)
YAHOO! MOVIES ( ABCDF ) The Critics : B+/14reviews  Yahoo! Users : B+/7,826ratings
YAHOO!JAPAN 映画  ★★★ 3.58点/387レビュー
映画生活  74点/61人

◆◆◆さくら70点 劇場鑑賞

『スウィーニー・トッド』といえば喉を切り裂くシーンが超有名なので、怖くて見に行くつもりは無かったけど、誘われたのを断るほど興味が無いわけでも無かったので、つい見に行ってしまった。(笑)

Sweeney_todd_the_demon_barber_of__4 あたしは、喉を切るシーンがあるという以外は知らないで観たんだけど、グロくなるまでや結末に向けての伏線が早くから張ってあるので、心の準備がしっかり出来たのがよかった。でもやっぱり、(((p(>o<)q))) いやぁぁぁ!!! って感じになるシーンは、字幕だけ読めるようにハンカチで目の前に幕を作って声を聞いた。上映前からイザという時のためにハンカチをスタンバイしておいて本当に良かった。

けど!、くすっと笑えるシーンもあったのよね、以外にも。特に、無表情なトッドが、不似合いなシチュエーションでチョコンとしているのは可笑しかっ た。あと、トッドが上唇や鼻をピクッとさせるのを見て、ジャック・スパロウだぁぁって、勝手に喜んだりもした。( ばか ^^;  )

観終えて思い返すと、グロいシーンの全部を見てないせいかもしれないけど、記憶の中では意外とあっさりとしていて、色彩と歌声だけが印象に残った。で、つい、サントラから1曲だけ「A Little Priest」(YouTubeリンク)を購入しちゃった。今、それを聞きながらこのブログを書いてる。

以下、ネタバレ有り。

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**・・・・・** **・・・・・** **・・・・・** **・・・・・** **・・・・・**

◆鑑賞後スグの感想

Sweeney_todd_the_demon_barber_of_13 オープニングの感じ
結構好きな感じだったなぁ
残酷な絵本の挿絵みたいな雰囲気で
 
全体的に色彩が押さえられていて
生々しくなかったのは良かったよね
 
あれで リアルな色彩だったら・・・ ((><))
 

回想と夢のシーンだけカラーなんだけど
立体感がなくて
一昔前のポスターみたいな色調だったよね
 
映画の中の世界観は
雰囲気あって 見応えあったな

 
 
 
 
 
ミュージカルって ダイレクトに歌詞で表現するから 理解し易いよね 
伝説が基のミュージカルだから 少々ストーリーに穴があっても流せるし
逆に穴があったほうが 現実味が薄れてイイくらい(笑)

あたしは ♪弁護士の味は~ 役者の味は~ ♪ って歌が面白かったな

悪魔は きっかけさえあれば どんな人の心にも巣喰うのかも。 。。。
あの歌のシーンの前の殺人をきっかけにして 無差別殺人だったね
パイ屋のために 肉を調達するために殺すなんて・・・
あんな風だと もう屠殺だよ
R15指定のはずだ   強烈!

人肉パイで儲けていく様子に 格差社会の構図も感じたなぁ
儲ける人間は 悪気も無く多くの人間を犠牲にしている って風刺。 。。。
・・・・・う~ん そう?
 
 
 
 
 
トッドは可哀想といえばそうだけど 
フリート街に戻ってからは 自業自得っぽいような・・・
その単純な愚かさが 哀れといえば哀れなんだけどさ
どことなく滑稽な感じもするよね

トッドに人を殺している加害者だという自覚が無いのよねぇ
あくまで被害者面して死んでいった様な気がする

復讐の原動力が 妻や娘のためじゃなく 
傷ついた自分のためとしか 感じられないのよねぇ 
復讐ってのは そういうモノかもしれないけどさぁ

まぁ 途中からは 復讐からかけ離れた殺人もしてたよね 沢山

自分の復讐心のままに行動できたトッドは
ある意味 幸せといっていいような気もする・・・
 

 
 

Sweeney_todd_the_demon_barber_of_10 この物語で哀しかったのは
パイ屋の女主人と少年!
女主人の未来を夢見る気持ち
少年の女主人を想う気持ち 
・・・・・・・・

少年 あの後どうしたのかなぁ
 
  
 
 

Sweeney_todd_the_demon_barber_of_16 船乗りと娘も
あの後どうしたのかなぁ
 
幸せになっただろうと
単純に想えないようなことを匂わせる
娘の台詞もあったし。 。。。

幸せになったと 想いたいけどね

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登場人物は自己中心的でみんな身勝手だった。でも、そう感じるのは、今の時代での客観視があるからなのかもしれない。当時の人たちは、この映画の登場人物のように、自分のみの視点で世界を眺め、世界を捉えていたのかもしれない。

それを不幸だと一概には言えない。 。。。よね?

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◆『スウィーニー・トッド』の背景

流刑地オーストラリア ~トッドが服役した地~】(wiki

18世紀後半に至ると、イギリスはこの地の開発を本格的に進めるようになる。その目的は、先住民の迫害を伴う資源獲得や囚人対策といわれてる。

1780年代のイギリスは、エンクロージャーによる土地喪失者、産業革命による失業者などが都会に集まって犯罪者の数が激増した。微罪に問われた者でも収監する法制度も相俟って国内の監獄は満員となり、囚人を収容しようにも余裕がなくなる事態が出来した。加えて1776年のアメリカ独立は、巨大な流刑地の喪失を意味していた。流刑地の確保は、政府にとって重要課題だったのである。

当初は、比較的イギリスに近いカナダや西アフリカが候補地として挙がっていたが、カナダは寒冷地であるため、また西アフリカは疫病に罹患する恐れがあるため対象から外され、その結果ニュー・サウス・ウェールズ(オーストラリア連邦東南部に位置する州)が選ばれた。政府は、退役海軍将校アーサー・フィリップを初代総督に任命し、植民地建設に当たらせた。

1787 年5月13日、フィリップ率いる第1船団 11隻は、1500名弱の人員(うち流刑囚約780名)を乗せてポーツマスを出航し、翌1788年1月18日にボタニー湾に到着した。その後、より入植に適した土地を求めて湾内を航海し、1月26日にシドニー入り江に上陸。この地のイギリスによる領有を宣言し、入植を開始した。これを記念して、1月26日は「オーストラリアの日 (Australia Day) 」と呼ばれる祝日となっている。1790年6月に第2船団6隻が、1791年7月から10月にかけて第3船団10隻が到着し、徐々に開発が進められた。この過程で、入植者がアボリジナルを襲撃したり、逆にアボリジナルが入植者を殺害するといった事件が発生した。

入植開始時に、治安維持のため囚人らと共に到来した「ニュー・サウス・ウェールズ軍団」と呼ばれる将校らは、公有地を私有化した上、富裕層と結んで船荷の購入を独占した。未だ必需品を自給できない当時にあって、彼らは輸入貿易を押さえることにより利益を壟断した。また、通貨が普及していなかったことを利用し、輸入したラム酒を通貨の代わりとして巨利を得た。

イギリスは、エマンシピスト(刑期を終えた囚人)や自由移民に若干の土地を無償供与し、独立自営農民とする社会の建設を企図していたが、その目論見は早くも崩れ、富の偏在が進んだ。これを是正しようとした総督は富裕層と対立し、次々とその座から降ろされた。

【産業革命下のロンドン 不安で物騒な空気が生んだ都市伝説】(TV Taro)

<スウィーニー・トッド>の伝説が生まれたのは18世紀末だと言われている。当時のイギリスは産業革命の真っ只中。封建制度の構図が崩れて貧富の差が拡大し、ロンドンは仕事を求めて地方から流入する農民達で人口が急増。最低の条件、劣悪な環境で重労働させられる労働者でイーストエンドは貧民街となり、犯罪の温床になっていく。

人工密度は高いが名前も知らない他人ばかり。殺される人間も行方不明者も大勢いる、という物騒で不安な社会が、剃刀を使う理髪師の殺人と人肉パイを結びつけて伝説を作り出していったのだ。
 
【世界で長きに渡って愛されるミュージカル
】(TV Taro)

この映画のベースは1979年にトニー賞を受賞したスティーブン・ソンドハイムのミュージカルだ。作詞・作曲・振付・主演のレン・カリュとアンジェラ・ランズベリーも受賞するという完全制覇だった。

スウィーニーの物語自体は18世紀から語り伝えられていたが、最初に物語の中に登場したのはトマス・プレスケット・プレストの「The Strings of Pearls:A Romance」(1864年)。1年後には早くも舞台化され、人気の演目になっている。

初映画化は1926年。1973年に英国の劇作家クリストファー・ボンドが復讐劇に仕立て、これがミュージカルの基になったのだ。日本でも1981年に松本幸四郎(当時は市川染五郎)、2007年に市村正親主演で上演されている。また、1999年日本公開されたジョン・シュレンジャー監督、ベン・キングズレー主演の「スウィーニー・トッド」はTV映画として作られたものだ。
 
 
 

 

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笑う理髪師スウィーニー・トッド!    変だ!!(笑)

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やっぱりダークな感じが似合う。 この緊張感。 。。。(((p(>_<)q)))ぶるぶる

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コメント

(*≧∇≦)ノ
わー こわそー

やだ やだ

たぶん 見ない (^^;

投稿: nono1 | 2008年1月26日 (土) 05時51分

うん そのほうが賢明!

夢見が良くないかも ^^;

投稿: さくらスイッチ | 2008年1月26日 (土) 06時16分

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