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2008年2月20日 (水)

294: 赤ひげ

ストレートに心にズシンと響く

Akahige01


多くの若者がこの『赤ひげ』を見て医師への道を目指したことも有名

 

監督 : 黒澤明
脚本 : 黒澤明 , 井手雅人 , 小国英雄
原作 : 山本周五郎

出演 : 三船敏郎 , 加山雄三 , 山崎努 , ニ木てるみ

収録時間 : 185分
制作 : 1965年 日本

受賞履歴
1965年 第26回 ヴェネチア国際映画祭男優賞 三船敏郎

舞台は江戸時代の小石川養生所。長崎で当時最新のオランダ医学を学んだ青年医師・保本登は、見習いとして小石川養生所に住み込むことになった。エ リートとしての矜持もあり、養生所を訪れる貧しい庶民たちや「赤ひげ」と呼ばれる無骨な所長・新出去定になじめず気を腐らせる。当初は養生所を出て行く事 を望んだ登であったが、赤ひげの診断の確かさと優れた医療技術を目の当たりにして徐々に変化が……wiki

IMDb ★★★★★★★★★☆☆  User Rating: 8.2/10 (3,014votes)
YAHOO! MOVIES ( ABCDF ) The Critics : none  Yahoo! Users : A-/78ratings
YAHOO!JAPAN 映画★★★☆  4.85点/20レビュー
映画生活 ★★★☆  90点/18人

◆◆◆さくら88点 レンタルDVD

185分ととっても長いけど、いくつかの出来事から成り立っているので、面白い連続ドラマを見ているようで、ダレる事なく楽しむ事が出来た。何で敬遠してたんだろう 何でもっと早くに見なかったんだろう と、ちょっと後悔した。とにかく面白かった!!! そして、雪がはらはらと舞い落ちる様は、モノクロだからこそ、凄く美しかった。

 

映画の舞台は江戸中期の小石川養生所(病院)。当時は、農村からの人口流入により江戸の都市人口が増加し、没落した困窮者は都市下層民を形成していた。享保の改革では江戸の防火整備や風俗取締と並んで下層民対策も主眼となっていた。そんな時代。

映画制作の1965年当時は、日本は高度経済成長(1955 - 74)の真っ只中だ。都市への人口集中による過密問題の発生と地方からの人口流出による過疎問題が発生し、社会公共投資や福祉支出は低水準にとどまり、また環境破壊が起こり、「水俣病」や「イタイイタイ病」、「四日市ぜんそく」といった公害病が発生した。そんな当時の世相が、江戸中期を舞台とした映画『赤ひげ』に反映されているのかもしれない。

ヤブ医者(^^;)、医師の圧倒的不足、医療費負担の引き上げ、モンスターペイシェント、医療裁判、防衛医療、etc、・・・・・医療崩壊、格差拡大、政治政策の不備不足が叫ばれる昨今、世相としては映画と共通する部分もある。政治だけでも、医者だけでも、患者(国民)だけでも、そのどこか一つだけが頑張ったところで解決しない問題。

政治は世相を反映し、世相は政治を反映する。そして、映画も世相を反映するとあたしは思ってる。(それを感じたり考えたりするのも、映画を見る大きな楽しみ♪) だからこそこの映画には、時代を超えてひしひしと伝わってくるものがあった。

 

「病気の陰には いつも‘人間の恐ろしい不幸’が隠れている」 ~赤ひげ先生

この映画が描いているのは、この台詞にある“人間の恐ろしい不幸”だと思った。世相のせいだけでなく当人のせいでもあり、当人のせいだけでなく世相のせいでもある‘恐ろしい不幸’・・・・・。それに打ちのめされる事なく、立ち向かう赤ひげ先生(三船敏郎)の姿に感動した。

それにしても、加山雄三が若い!(笑) 若い医師・保本登彼(加山雄三)の視線に惹き込まれて観るこの映画世界は至極鮮やかだった。

 

 

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小石川養生所

小石川養生所は、江戸時代に幕府が設置した無料の医療施設。将軍徳川吉宗と江戸町奉行の大岡忠相の主導した享保の改革における下層民対策のひとつ。幕末まで140年あまり江戸の貧民救済施設として機能した。
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Akahige02_3 医術などと言っても 情けないものだ
医者には その症状と経過は分るし
生命力の強い個体には
多少の助力をすることが出来る
だが それだけのことだ

現在 我々にできることは
貧困と無知に対する戦いだ
それによって 医術の不足を補うほかはない

それは政治の問題だと言うのだろう
誰でもそう言って済ましている
だが これまで政治が 貧困と無知に対して 何かしたことがあるか
人間を貧困と無知のままにしておいてはならんという法令が
一度でも出たことがあるか
 

しかし この養生所という設備は そのために幕府の費用で・・・・・

 
ないよりは あったほうがいい
しかし 問題はもっと前にある
貧困と無知さえ何とかできれば 病気の大半は起こらずに済むんだ

いや 病気の陰には いつも 人間の恐ろしい不幸が隠れている

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***・・・・・ 黒澤明監督作品 ・・・・・***

1943年制作  姿三四郎
1948年制作  酔いどれ天使
1950年制作  羅生門
1954年制作  七人の侍
1965年制作  赤ひげ
1985年制作  乱
1991年制作  八月の狂詩曲
1993年制作  まあだだよ

  

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コメント

赤ひげ先生の貧困と無知と戦うとの台詞が好きです。
リンクさせていただきます。
よろしく、お願いします。

投稿: 原田たかひで | 2011年12月26日 (月) 00時07分

コメントありがとうございます。
赤ひげ先生、イイですよね。
リンクは自由に貼ってやって下さい。 ^^

投稿: さくらスイッチ | 2011年12月26日 (月) 06時00分

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