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2008年3月 9日 (日)

308: 晩春 (紀子三部作 その一)

“紀子” 27歳

“古臭いホームドラマ”、 だけど キラキラしてる 。・゜・(´∀`)・゜・。

Bansyun01

監督 : 小津安二郎
製作 : 山本武
脚本 : 野田高梧 小津安二郎

出演者 : 笠智衆 原節子 月丘夢路 杉村春子 青木放屁 宇佐美淳也 三宅邦子 三島雅夫 坪内美子 高橋豊子

上映時間 : 108分
製作 :1949年 日本
公開 : 1949年9月13日

世界中の名監督に影響を与えた小津安二郎監督が独自のスタイルとテーマを確立した家族劇。のちに小津作品の顔となる原節子の初出演作であり、国内の女優賞を受賞した。

曽宮周吉は大学教授をしながら鎌倉に娘の紀子と二人で住んでいた。周吉は早くから妻を亡くし、その上戦争中に無理した娘の紀子が身体を害したため長 い間父と娘は、どうしても離れられなかった。そのために二七歳の年を今でも父につくし、父は娘の面倒を何にくれとなくみて・・・goo映画

IMDb★★★★★★★★8.4/10 1,520 votes
YAHOO! MOVIES】 ( ABCDF ) The Critics : none Yahoo! Users : B/25ratings
YAHOO!JAPAN 映画
★★★★4.45点/11人
映画生活
★★★★ 89点/11人

◆◆◆さくら67点 レンタルDVD

Hara

原節子って綺麗だね、本当に。名前は勿論知ってたけど、実はこの映画で初めて動く原節子を見た(笑)。この映画が面白いのは、原節子の魅力に依る処も大きいと思う。

小津安二郎監督の作品鑑賞は、これが初めてだった。映画の中に描き出される「親類も交えた家族」の思いに引き込まれ、何気無い様でいて何気無くないその不思議な魅力に吸い込まれていった。今の世の中では失われてしまったと言われるモノが、この映画に存在しているから、それと知らずに懐かしむ様な心地にさせられる。これは、制作年から半世紀以上経った2008年に見るからこそ感じられるモノだろうなぁ・・・、なんて思ったりもした。

映画の中の何気ない「会話」から、先進的な部分、普遍的な部分、旧来の部分、そんな感覚が表現されていた。当時のそれらの感覚を、2008年のあたしがどう感じるか、というのが面白かった。敗戦からまだ4年しか経っていない1949年制作だから、社会的には物資や食料が圧倒的に不足していた時代だけど、この映画にその影は殆ど見えない。その影がちらっと伺われたのは、紀子( 原節子)の病気云々の件(くだり)くらいだった。交わされる会話は、とても呑気で日常的で平和だ。その会話が、テンポよくて楽しくて、思わず吹き出してしまった事もあった。

戦争の影を盛り込むにはまだ傷が深すぎるこの時代、世間は、せめて映画の中では呑気であって欲しいと思っていただろう。この映画は、‘銀幕の世界’に求められたものの結果でもあり、小津安二郎の特性が反映された結果でもあったのだろう。
 
 

大学教授として稼いでいたけど、それだけの暮らし振りじゃなかったよね? 明治後半から昭和初期にかけての、裕福な知識階級と同じ空気が感じられる、そんな東京での暮らし振りも興味深かった。明治~昭和初期、大学までの教育を受けられるという事は、頭がイイというだけでなく、その教育を受けるための金銭的余裕もあったという事だ。ま、この映画は昭和半ばだけど、財閥ほどのお金持ちじゃなくても、こういった生活に汲々しない程度の財産がある家って、実際にもそれなりに存在していたんだろうね。
 
どうでもいいけど、京都の家での枕、高かったなぁ~・・・、髪を結い上げた時用なのかな? 当時の標準的な枕だったのかな? 疲れそう。(笑)

 
 
以下、ネタバレ有り。 作中の会話で印象的だったものの覚書。

 

 
 
 
 
「あ 先生 いつかの麻雀 嶺上開花(リンシャンカイホー) やっぱり自摸(ツモ)の点はつかないんだそうですよ」

「じゃ 八本十六本だね」

「ですから やっぱりトップは僕だったんですよ」

「ふぅん・・・・・」 

 
 
 
 
「じゃあ あたしはどっちだとお思いになる?」

「そうだな・・・あなたはヤキモチなんか焼く人じゃないな」

「ところが あたしヤキモチヤキよ」

「そうかな」

「だって あたしがお沢庵切ると いつもつながっているんですもの」

「そりゃしかし 庖丁と俎板(まないた)の相対的な関係で 沢庵とヤキモチの間には 何ら有機的な関連はないんじゃないですか?」

「それじゃあ お好き? つながった沢庵」

 
 
 
 
「なかなか忙しいんだっていうじゃないか」

「そうでもありませんわ」

「ひっぱり凧なんだって? タイピスト」

「タイピストっていうんじゃないのよ ステノグラファーよ」

 
 
 
 
「ないない 出戻り!」 ^^♪

「あるある! まだワン・ダンだ! これからよヒット打つの」 ^^v

「あんた まだヒット打つつもり」 ^^;

「そうさ 第一回は選球の失敗だもん 今度はイイ球打つわよ 行っちゃいなさい あんたも早く」 ^^

 
 
 
 
「うめえこと写すもんだねえ そっくりだね 嫁さんも別嬪さんだしよ」

・・・“写真”だもんね ^^

 
 
 
 
「あたし 何て呼んだらいいの? 熊太郎さんなんて山賊呼んでるみたいだし 熊さんて云やハつあんみたいだし だからって熊ちゃんとも呼べないじゃないの

そうなのよ だからあたし くーちゃんって云おうと思ってるんだけど」
 
 
 
 
 
 
 
◆・・・◆◆・・・◆◆・・・◆
晩春 : 春の終わり頃。暮春。
麦秋 : 麦の熟する頃。初夏の頃。むぎあき。むぎのあき。

***・・・・・ 小津安二郎監督作品 ・・・・・***

「そうかね、そんなものかね」
「そうよ、そうなのよ」
「ふーむ、やっぱりそうかい」

 
 
 
 

 

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