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2008年3月 1日 (土)

306: 八月の狂詩曲

戦争を知らない世代の日本人に向けたメッセージ

ピカの目”

Rhapsody_in_august_03

監督 : 黒澤明
脚本 : 黒澤明
原作 : 村田喜代子

収録時間 : 98分
制作 : 1991年 日本

出演 : 吉岡秀隆 , 大寶智子 , 鈴木美恵 , リチャード・ギア

長 崎から少し離れた山村に住む老婆・鉦のもとに一通のエアメールが届いた。それは鉦の兄であるハワイの大富豪・錫二郎の息子・クラークからで、不治の病にか かり余命短い錫二郎が、死ぬ前に鉦に会いたいというものだった。ところが、兄弟が多い鉦には錫二郎という兄の記憶がなく、そんな鉦の気持ちとは裏腹に、突 然現れたアメリカの大金持ちの親せきに興奮した息子の忠雄、娘の良江はハワイに飛んで行ってしまう。それによって・・・映画生活

IMDb★★★★★★★★☆☆☆ User Rating: 7.3/10 (1,624votes)
YAHOO! MOVIES】 ( ABCDF ) The Critics : none Yahoo! Users : B/45ratings
YAHOO!JAPAN 映画】 未採点
映画生活
★★☆☆☆ 52点/5人

◆◆◆さくら70点 レンタルDVD

1945 8.9 11:02

このきれいな長崎の下には
一発の原子爆弾で消えた もうひとつの長崎があるのよ

わたしたちも わたしたちの親たちも 戦争を知らないし
原子爆弾のことだって 話には聞いていても
少し怖いお伽話くらいに思ってただけ
原爆を頭の上に落とされた人に気持ちなんか
少しもわからなくて 考えもしないで ・・・
 
 
 

「世界のクロサワ」ではあるけど、戦争を忘れてしまった「国内の人間」に向けてのメッセージを強く感じた。“大人も子供も平和の重さを考えて欲しい” という・・・・。もちろん、国外の人にも考えて欲しいと思っていただろうけどね。

電報を読んだクラークが、〔長崎に住んでいる、という時点で、原爆に思い至るべきだった。ハワイにく る事をためらう気持ちを察する事が出来なくて、申し訳なかった。私は原爆を知らない・・・、おじさんが亡くなった長崎の地を自分も知っておきたい。その上 で、私と一緒にハワイに行きましょう〕と先に長崎に訪ねて来る。

〔原爆経験者は覚えていても、時が経つにつれ、経験してない世代は、落とされた側も、落とした側も忘れてしまっている。忘れてしまっては、あの悲劇 が繰り返されてしまうかもしれない。落とされた側(自分の息子たち)も、落とした側(クラークたち)も忘れないで欲しい、あの悲劇を繰り返さないため に・・・、その上で仲良くして欲しい〕という黒澤監督の思いが、縁側で並んで座るクラークとお祖母ちゃんの姿から伝わってくる。

孫達の様子、息子夫婦の様子とその変化、クラークの行動、お祖母ちゃんの言葉と気持ち・・・。忘れてはいけない、日本に住む人間が忘れてしまってはいけな い、忘れないで ・・・・・という叫びが伝わってくる映画。平和な今だからこそ知らなくてはいけない戦争という過去を、知らないまま、考えないままの人間 が多くなってきた事に、大きな不安を感じている黒澤監督の思いも伺える映画。
 
 
 

ストレート過ぎるくらいストレートな言葉が、映画の時間を埋めている。そのストレートさ故にお説教をされているような気分にさせられるものの、誰が 悪い、とか、どこの国が悪い、とか、そんな事じゃなくて“戦争という罪”を憎む、そんなお祖母ちゃんの気持ちが鋭い痛みを伴ってこちらの心に突き刺さって くる。

なんの面白みも無い展開、その状況があるだけで薄いキャラ、だから共感し難いのにもかかわらず、こちらの心に切々と伝わってくるものがあった。不思議だ。あのラストの映像と音楽のせいかな、・・・・・戦闘を描かなくても戦争を表現していると感じた。

 

 

孫たちが理解ある様子に描かれているのにも、平和への願いを引き継いで欲しいという黒澤監督の願いを感じる。 。。。 藁葺き屋根を残すお祖母ちゃんの田舎家の縁側、とっても気持ち良さそうだったな。

Rhapsody_in_august_04_3  

 
 
 

狂詩曲 狂詩曲またはラプソディー(英語:rhapsody, ドイツ語:Rhapsodie, フランス語:rhapsodie)は、叙事的で民族的な内容を持つ自由な楽曲。既成のメロディーを用いて構成したり、メドレーのように構成したりすること が多い。特定の楽曲形式を指す言葉ではなく、表現する内容と表現の方法に関係する名称である。

 

 

下画像は、リチャード・ギアと黒澤明監督。

Rhapsody_in_august_01

 

  

***・・・・・ 黒澤明監督作品 ・・・・・***

1943年制作  姿三四郎
1948年制作  酔いどれ天使
1950年制作  羅生門
1954年制作  七人の侍
1965年制作  赤ひげ
1985年制作  乱
1991年制作  八月の狂詩曲
1993年制作  まあだだよ

  

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