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2008年11月29日 (土)

372: キサラギ

如月ミキの死因は? 如月ミキの実像は? 真実が知りたい!

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監督: 佐藤祐市
企画・プロデューサー: 野間清恵
原作・脚本: 古沢良太
音楽: 佐藤直紀
撮影: 川村明弘
照明: 阿部慶治

キャスト: 小栗旬 ユースケ・サンタマリア 小出恵介 塚地武雅 香川照之 宍戸錠(友情出演)

製作: 2007年 日本
上映時間: 1時間48分

自殺したアイドルの1周忌に集まった5人の男が、彼女の死の真相について壮絶な推理バトルを展開する密室会話劇。家元(小栗旬)、オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、スネーク(小出恵介)ら5人は、思い出話で大いに盛り上がるはずだったが、「彼女は殺された」という言葉を引き金に、事態は思わぬ展開を・・・シネマトゥデイ

受賞歴
* 第50回(2007年度)ブルーリボン賞・作品賞。それでもボクはやってない』との接戦を制した。
* 第31回(2008年)日本アカデミー賞・オールナイトニッポン話題賞(作品部門)。リスナー投票によるもの。なお日本アカデミー賞では優秀作品賞・優秀監督賞・優秀脚本賞・優秀助演男優賞(香川照之)も受賞。

◆◆◆さくら73点 coldsweats01 happy02 レンタルDVD

公開されていた時、単館上映にもかかわらず話題になりヒットしていたので、気になっていた作品。かなり遅れちゃったけどレンタルしてみた。

以下ネタバレあり。
Kisaragi01

登場人物がそろい舞台設定が理解できた頃から、「しまった・・・レンタルして失敗したかも」とドンヨリした気分になった。というのは、設定にまるっきり興味が湧いてこないばかりか、ハンドルネームで呼び合うせいか、あたしはリアリティをまったく感じられなかったのだ。誰かの熱狂的なファンになった経験があれば、また違った感覚で見たかもしれないけど。       それがどの辺りからだろう、画面に注視し始めたのは・・・。

カキコミから人物をイメージしていた‘家元’と同じように、リアクションや風貌によって登場人物の先入観を植え付けられていくあたし。“マニアックなアイドルファン”の顔から“別の顔”が暴かれる度に、その先入観に照らし合わせて「やっぱりね♪」とか、「そういうミスマッチできたか!」とか楽しむ事が出来た。謎解きらしきモノも、種明かし前に読めれば「ふふん♪」と思うし、種明かし前に読めなかったら「あっ!成る程」と思ったりして面白かった。

彼らはお互いに話し合っている内に、掲示板のトピやスレに対するカキコミを彷彿とさせるような閉じられた情報の流れの中で、「彼らなりの真実」を導き出していく。真実は主観的、モノゴトは見る人が見たい様に見える。だから、如月ミキとのつながりや彼女への想いを知るにつれて彼らの互いへの気持ちは変化し、「見たい真実」が変わり、それに合わせて「推論上の真実」が変化していった。あたしは、「推論上の真実」が明らかになる事によって「彼らの気持ち」が変化したんじゃなくて、「彼らの気持ち」が明らかになる事によって「推論上の真実」が変化した、と感じた。だから、どこかリアリィティのない「真実」になっていく・・・。

(一般的な人が心情を重ねやすいであろう)イチファンとして描かれている‘家元’が送ったファンレターが、如月ミキにとってスゴク大切なモノだった、というくだりもリアリティなかったなぁ。ちょっとジーンとしちゃったけど(笑)。これだけに限らず、明らかになっていく「真実」って、どこか「妄想」っ ぽかった。ま、「彼らなりの真実」だから、ね。

真実とはそういったもの、という制作者側の声が聞こえる気がした。が、映画の流れ的には、如月ミキがああいった真実に導いた的なラストシーンになっていた。「自殺じゃないから気に病まないで!」「いがみ合わないで仲良くして!」・・・って感じ。

色々わかっても如月ミキ像は最後まで虚像を脱しなかったなぁ、とエンドロールを見ながら思っていたら、実は真実は別にあった!? 最後の最後に、「自殺でも事故でもありません」と言われ、見終えたあたしは「えっ!?他殺?誰が犯人?? xxが嘘付いているのかも いやいや○○の反応が怪しい キャラ設定が不自然なんじゃなくて実は・・・」「生身の如月ミキは・・・」etc、とグルグル想像を働かせてしまった。不覚にも(?)、あたし自身が彼ら5人と同じ状況に陥ってしまった。最後まで、そして見終えてからも、楽しむ事が出来る映画だった。

真実(=如月ミキの死因、彼女の実像)は終に藪の中。チャンチャン。

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» 「キサラギ」映画感想 [Wilderlandwandar]
世の中何が起こるか解らない物ですが、まさか自分がこの映画を見るとは思いませんでした。予告編を見ていても、まるで見る気が起 [続きを読む]

受信: 2008年12月 7日 (日) 01時25分

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