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2009年4月15日 (水)

401: その名にちなんで

“ゴーゴリ” 父親の思い入れのある出来事を象徴
“ニキル” インド古来の名前で祖母が名付ける
“ニック” アメリカ的な愛称

彼の名は いずれかではなく いずれでもある

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原題: The Namesake

監督: ミーラー・ナーイル
製作総指揮: 小谷靖 / 孫泰蔵 / ロニー・スクリューワーラー
製作: リディア・ディーン・ピルチャー / ミーラー・ナーイル
原作: ジュンパ・ラヒリ
脚本: スーニー・ターラープルワーラー
音楽: ニティン・ソーニー

キャスト: カル・ペン タブー イルファン・カーン ジャシンダ・バレット ズレイカ・ロビンソン

製作: 2006年 アメリカ/インド
上映時間: 2時間2分

インドから米国に移民した家族を描いたジュンパ・ラヒリのベストセラー小説『その名にちなんで』をインド出身の映画監督ミーラー・ナーイルが映像化した映画。家族ドラマ。

寛容な父アショケと思いやりあふれる母アシマの息子として、アメリカで生まれ育ったインド人のゴーゴリ。2つの国の文化、2つの名前に翻弄されながらも、ロックを聴きアメリカ人のガールフレンドもできた。ある日、その珍しい名前に込めた思いを父親に聞かされ、彼の中で何かが少しずつ変化していく・・・シネマトゥデイ

IMDb★★★★★★★☆☆☆ 7.6/10 8,262votes
YAHOO! MOVIES】 The Critics: B+ 12reviews  Yahoo! Users: B+ 3,305ratings
YAHOO!JAPAN 映画
★★★☆ 3.93点/42人
映画生活
★★★ 77点/39人

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70年代からの30年間程を2時間という短い枠で描いているのに、流れに齟齬が無く何気ない微妙な感覚や感情がとてもよく伝わってきた。だから、精神的な縛りが消えてどんどん心が自由になっていく、そんな感覚を難なく味わう事が出来た。凄く気持ちが軽くなる映画だった。

以下、ネタバレ有り。

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The_namesake_02_2 勉強は出来るけど自分の価値観でしか周囲を見られないゴーゴリの彼女は、ゴーゴリの両親に初めて会う時に、彼からアドバイスされたにもかかわらずファーストネームで両親を呼んだり、ゴーゴリの手を握ったりとアメリカ式で振舞う。もちろん彼女に悪気は無いし、それを両親も分っている。しかし、後に二人の間に決定的な亀裂を生んだ原因には、異文化コミュニケーションの齟齬があったと言えなくも無い。

The_namesake_03 次の新しい彼女はゴーゴリと同じベンガル人女性。アグリー・ベティ並のゲジゲジ眉とオシャレ度ゼロの眼鏡だったのに、都会的な洗練されたイケてる女性に大変身している(笑)。やっぱり同文化の相手との方がコミュニケーションが取り易く、恋愛も結婚も上手くいくんだなあ・・・、なんて思っているとそうばかりでも無い。ゴーゴリは経験を重ね、自分の中にあるアメリカ的なものとインド的なものを融合させていく。どちらかを選んでどちらかを切り捨てるのではなく。

The_namesake_08 茶目っ気と少々の好奇心を持ちつつも両親に従順だったアシマが、アショケと結婚しアメリカに渡り、徐々にアメリカに馴染み、アショケとの愛を育んでいく様は、恥じらいや奥ゆかしさが感じられて微笑ましい。そして、少しずつ精神的に自立していく彼女の様子から感じられる柔軟性とたおやかな強さを、とてもとても美しいと思った。

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食◆ アシマがアメリカでの朝食に、ライスクリスピーにチリとピーナツを混ぜる(これはジャール・ムリというインドのスナックを思わせるそう)のが、妙に美味しそうだった。あたしも今度やってみようかなあ。

ベンガル文字◆ アシマがインドに居る家族宛に書いた手紙のベンガル文字がとても美しかった。もちろん、何て書いてあるかなんて判らないけど(笑)。以前『エジプト展』を見に行った時、読めもしないヒエログリフに美しいのとそうでないのがあって、文字の上手下手って読めなくても判るんだねと、友人と話したのを思い出した。

The_namesake_14_3 インドの慣習◆ 端正でいて暖かな雰囲気を漂わせるアシマの美しさは格別だった。彼女が身に付けている足環や足側面のタトゥー(メンディー?)もセクシーでとても目を惹いた。彼女が髪の生え際の分け目の部分にシンドゥールと呼ばれる赤い粉をつけているのは、既婚者の印だという事を、映画を見終えてネットで調べて知った。

インドのコルカタ(カルカッタ)の街の様子、アシマの実家の様子、室内履きを作るのに足を採寸する様子など、とても面白かった。あと、結婚式に花嫁が赤いサリーを着る事、お葬式に皆が白いサリーを着る事、父親が亡くなると息子が剃髪する事なども、とても興味深かった。

世界遺産タージマハル◆ タージマハルの回廊で、おじさんが持つ大きな箒が、柳の枝のように大きくしなって床を掃き清めている様子は、とても優美だった。

大きな地図で見る

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枕と毛布を持って旅に出るんだ  絶対に後悔はしない

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コメント

あっ これ見た

その時のブログにこんなこと書いてた^^

"インドの伝統的文化や価値観とアメリカでの現代社会
の文化や価値観との交錯の中でゆらぐ一家族の物語
人生・家族について考えさせてくれるけどそんなに
重くなく流れるように展開は軽やか"


いろいろ考えさせらながらも映像に中にスムーズに入り込んでいけた印象 ^^v

投稿: | 2009年4月15日 (水) 05時44分

そうそう 軽やかだった
この映画には色々な形の別離が描かれているのにね

nightsleepy


投稿: さくらスイッチ | 2009年4月16日 (木) 01時10分

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